午前中はホテルから歩いてすぐの装飾芸術美術館 Musee des Arts Decoratifs に。 豪華な宝飾品、装身具、家具、調度品などが優美な建物内に展示されている。 宝飾・装身具の室内照明は低く抑えられ、宝石類の深い輝きがうまく出るよう工夫されていて、さすがだなあ。 人も少なくゆっくりと眺めて歩いた。
モードと織物美術館 Musee de la Mode et du Textile ではフランスが誇るオート・クチュールの世界が。
ルイ・ヴィトンの特別展では一段と人出が増える。奇抜なディスプレイにも引き寄せられる。
創始者のルイ・ヴイトンさんは1821年、14歳の時にスイス国境に近いジュラから歩いてパリにやってきたのだそうだ。 当時の貴族やお金持ちの女性たちは一日に何度も着替えていたので旅行に行く時には沢山の衣装を箱に詰めて運んでいた。 衣装はどれも嵩張り、しかも型をつぶさないように詰めなくてはいけないのでプロの手を要した。
ルイ・ヴィトンのキャリアはこの美術館にほど近いサント・ノレ通り rue de Sait Honore のそんな衣装箱やトランクのメーカーで始まった。 もともと大工の息子とあってめきめき腕を上げ、ナポレオン皇帝ウジュニー妃担当にまでなる。 その後独立してルイ・ヴィトンのブランドを立ち上げ、当時競合の激しい業界で独自のアイデアや技術を次々と編み出し世界の一流ブランドに育てる。
展示の中で特に目を引いたのが、お人形用の衣装セット一式とトランク。
下着から小物までどれもとても可愛く丁寧に作られている。 子供のお人形用でこれだけの数だから実際の当時の女性たちの衣装の量ってどれだけあったことか。 正に大名行列だったのだろう。
お昼は館内のレストランで。チュイルリー公園越しにエッフェル塔が見え、明るく開放的でとってもおしゃれ。お料理ももちろんばっちりおいしく頂きました。 お天気がよければテラスが気持ちよさそうだけど、この日も雨で結構肌寒い。
写真はいずれも装飾芸術美術館公式HPより。
午後は腹ごなし兼散策を兼ねてポンピドゥー・センター(正式名は国立近代美術館) Musee National d'Art Moderne まで歩いて近・現代アート観賞に。 丁度マティスの特別展があり、展示の量が半端じゃなく、ここだけでもかなりの時間を要してしまった。
でもポンピドゥー・センターは夜9時までオープンしているので他の展示もしっかり見て、最上階のトレンディーレストランで夕食もしっかりと。 ここのレストラン、ウエイターと特にウエイトレスが皆私服でモデルのようにやたらとかっこよく、それも楽しみのうち。 その後地下の劇場でコンサートまで行っちゃった。 フランスの歌や音楽が聴けるかと思ったらメインはアメリカ人、最後は現代音楽でちょっとがっかり。 途中で出てきたが、22時を回っていた。
こうしてパリ4日目も目いっぱい濃い一日であった。